車輪を発明する

ファーマコメトリクス・モデリング研究所

VPC はなんのためにあるのか

VPC 大流行ですね。でも、その真価をちゃんと理解して、みなさんは使っているのでしょうか。私自身はそこまで利用し切れていない、と断言します(恥)。 私はそもそも視覚認識が得意ではない。そのくせ、大昔は、多次元 NMR のチャートを眼で認識してピークを拾っていたのだから、恐れを知りませんでした、というしかない。「見えない」のですよ。画像が情報として「見えない」のです。 私はむしろ、数値に頼るデジタルはといえる。アナログ時計を見ても、その位置から分を読み取った上で、「今は、10:49」と時刻を認識している。さらに、11:30 まで後 41 分ある、と心の中で計算しているのです。長針と短針の位置を画像として認識して時刻と時間を大雑把に把握する、ことができないのですね。 閑話休題。 だから、私は VPC を使ってモデルの結果を判断することが苦手です。そう、カミングアウトしてしまいました。まずいですね。 しかしそんな私でもわかることがある。二つのモデルでの VPC を比較してモデルの(数式の)どこに問題があるのか、ないのか、を判断すること。それは私の頭でもデジタルに認識できます。ただし、それを有効に機能させるためには適切な層別化がなされている必要があります。層別に効果が現れるべきか、あるいは、モデルが適切ならばその層別によっても何も変わらないべきなのか、その予測 = 仮説と(層別化)VPC の複数結果とを照らし合わせるのです。 実例があった方がいいですね。

だから私は、prediction-corrected VPC (pcVPC) は大嫌いです。さっぱりわからない。